現代思想「生存の争い」

 現代思想 2004年9月号「生存の争い」購入。
 最近の福祉・介護業界に斬り込んでいる上野千鶴子の発言に触発されて(笑)
 死ぬための思想は掃いて捨てるほどあるけれど生きていることを肯定する思想は少ない。
 近代以前は宗教がその役目を担っていたはずだが近代に入り神が死んで後、その役目を引き受けるどころか戦時下には自ら進んで死ぬための思想を説くていたらく。
 そうでなかった宗教もあり評価が必要なわけですが、それはそれで評価するとして(笑)
 鰯の頭も信心からなんて嘯く近代人にも物理的な問題があるわけです。
 近代人であれ死んでしまうわけで。老衰だろうが交通事故だろうが最期は垂れ流して死ぬわけです。
 その点「私は垂れ流してでも生きてやる」という上野千鶴子の発言にはホッとするものがあります。
 植物状態になったから勝手に尊厳死なんて選んで欲しくないし、病人も薬を飲んだり病巣と闘う労働をしているわけで。
「いつもいつもすまないねぇ、お前さん」なんて言うのが病人の美徳! なんてのは、もうゴメン被りたいと思いませんか?
 …的なことが書いてあります(笑)
 ちなみに上野千鶴子は引き合いに出しただけで記事は載ってません。